Technics 007

階段状のシンボルマークで知られたTechnicsの特殊な形のスピーカー

1975年、世界で初めて位相特性に着目したTechnicsの意欲作。


通常のスピーカーでは、ウーファ・スコーカ(ミッドレンジ)・ツイータ各々のユニットの奥行き寸法や、振動板の応答速度が異なるため、聴取位置での各音域の位相(フェイズ)は大きくずれているのが普通だった。

そこで聴取位置での位相を揃えた「リニアフェイズ」と称するスピーカーシステムを商品展開した。


リニアフェイズ設計に基づいたスピーカー Technics7 (SB-7000)が登場し、世界中のスピーカー開発に影響を与えた。

リニアフェイズとは位相周波数特性の平坦化を意味し、ネットワーク回路やユニットを開発。

一般的なスピーカーでは各ユニットが同一平面上に配置されるため位相が大きくずれるが、リニアフェイズスピーカでは、ボイスコイルの位置がほぼ等しくなるような階段状の配置となるため、前面バッフルは階段状の独特の外観となった。


大好評であったSB-7000の発売から1年後の'76年、約1/2のサイズのミニチュアモデル SB-007 (Technics oo7)が制作されれた。

またホーン型ユニットが採用された製品では、ホーンの先端がバッフル前面から突出したデザインとなった。


プロやマニア受けしたが、一般には受け入れられず、後期の製品において、平面型ユニットの採用や、ウーファの取り付け部にスペーサを挿入して突出させたり、ツイータのホーンの一部を前面バッフルと一体成型するなどの手法により、外観が階段状ではなくなった。


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